前立腺ガンの手術 その 12


前立腺ガンの手術 その 12

手術から長い一夜が明け、看護士が痛み止めを勧めてくれましたが
それほどの痛みは無かったのでお断りしました。

ただ、喉につまった痰を出すのには少し苦労しました。
入院前に痰の出し方として『ハフィング法』と云う方法を使って
痰を出しやすくする訓練をしていました。
そのおかげで痰を出すことは出来たのですが、思わず『イテェー』と
叫びたくなるほどの激痛、、、、。やはり傷口に響くようです。
しかし、その痰も一回限りで、その後は喉に絡むことはなく助かりました。

ところでその傷口ですが、よくよく見ても糸で縫い合わせたり、虫ピンのような物で
留めてるような形跡は全く有りません。
傷口に包帯を巻いたり、傷テープのような物を貼り付けている事も有りません。
確かに6カ所の傷は有りますが、既に完治した傷口のように綺麗になっています。
どの様にして傷口をふさいで有るのか全くわかりませ。
たぶん高性能な糊を使って、傷口を貼り付けているとしか思えません。
医学の進歩はめざましく、有り難い物だとつくづく感じる事が出来ます。

昼食にはお粥が出ました。
看護士の手を借りてベッドの上に起きあがります。
痛みは有るものの耐えられない程の痛みでは有りません。
体にまとわりついている点滴の管や、カテーテル等が邪魔になります。
しかし、食欲は旺盛で出された物は全て食べ尽くしてしまいました。

『明日はベッドから降りてナースステーション迄、体重を量りに行きますよ!!』
看護師からの言葉です。

【日一日と、どんどん良くなって行くはず、、、、、頑張らなくちゃ、、、、】
との思いは強く持ってはいたのですが、その思いとは裏腹に
意外な部分で苦しめられる事になってしまったのです。
そうです、それは、手術前の下剤や浣腸で痛めたお尻です。
手術後、少しの間忘れかけていた私のお尻はどんどん悪い方向に進んでいたのです。

                          続く